冬に活躍するカイロ。
値段は高くないですし、長時間温めてくれますから非常にありがたいものです。
なぜカイロは温かくなるんだろう、と考えたことはありませんか。
そうなると確認したくなるのは内容物です。
その中にバーミキュライトというものが入っています。あまり聞きなじみありませんよね、この物質。
ここではバーミキュライトに焦点をあてて紹介します。
目次
バーミキュライトとは?
カイロの原材料名を見てみると、
鉄粉、水、バーミキュライト、活性炭、塩類となっています。
鉄や水、炭や塩は分かりやすいですけど、バーミキュライトはどんなものなのか分かりにくですよね。
しかし、ある分野においては良く使われるものなんです。
それは農業や園芸。
これは何かというと土(人工で作った土)なんです。
農業や園芸の際に土壌改良材として使われるもの。Amazonでも100円ショップでも販売されていますよ。
私の行った所でも売ってました。写真は100円(税抜き)で2リットルのものです。
バーミキュライトの原料は鉱物を高温で焼いたものです。
鉱物は何かというと、「蛭(ひる)石」と呼ばれるもの。
正式な和名は「苦土蛭石(くどひるいし)」です。
この蛭石を800℃ほどで加熱処理して膨張させたものがバーミキュライトです。
焼いて10倍以上に膨らませていますから穴が多くて軽いんです。
ダイソーの2リットルの商品の重さを計ってみたら330gでした。普通の土より明らかに軽いですよ。
ちなみにこのバーミキュライトという言葉は、ラテン語ではミミズ等の蠕虫(ぜんちゅう)を意味しています。
なぜかというと、バーミキュライトは焼いた後の形状がミミズに見えるからですよ。(参考文献:Wikipedia)
多孔質(細かい穴が多い)で軽いですから、園芸や農業で土に混ぜると・・・
- 保水力・保肥力が高まる
- 通気性がよく、酸素が行き渡りやすい
というメリットがあります。
バーミキュライトのカイロでの役割
カイロの仕組みは、
鉄+酸素=酸化鉄+熱
鉄と酸素が反応して酸化鉄になり、その時に発生する熱がカイロの温かさです。
原材料は鉄粉、水、バーミキュライト、活性炭、塩類。
確かに鉄粉が入っています。
そして、その他の原材料には水、塩類が入っていますが、これは酸化速度を早める働きがあります。
鉄と酸素の結びつきを早める働きがあるということですね。
水も重要な役割を持っていると言えます。
そして、その水を保つ役割をするのがバーミキュライトです。
「保水力が高まる土」ですから、バーミキュライトがあることによって多く水を蓄えることができるんです。
もう一点、元は石で、800℃で生成されていますから熱にも強いのです。カイロは熱を発しますから耐熱性も優れているメリットがありますよ。
まとめ
カイロの内容物、バーミキュライトについて紹介しました。
これは土で元は蛭石と呼ばれるもの。
これは酸化速度を早めるための水を多く保てるようにする役割がありますよ。(おわり)