メジャーに「JIS1級」と書いてあるものがあるんです。
逆に書いてないのもあるんです。
この「JIS1級」とは何なのか。どういう意味があるのか、また1級があるなら2級があるのか。
これを読んでメジャーを買う時の参考にしてくださいね。
目次
JISとは?
まずは「JIS」です。
これは日本産業規格のマークです。
ん?日本産業規格?と思うのは、2019年に「日本工業規格」から法改正で名称が変更したからです。
以前は日本工業規格でした。
日本産業規格のマークは以下の通りで、商品・製品につけられているのを見たことがあるかもしれません。
このマークがあると、JISが取り決めているルールに合格してますよ、ということです。
誰でもこのマークをつけられるということではなくて、これを審査する機関から認証を受ける必要があるんです。
このマークがついていると、品質的にも安全性に問題ないということが分かります。
メジャーのJIS1級とは?2級もある?
じゃあ、メジャーのJIS1級って何?と思いますよね。
メジャーの目盛りなんてみんな一緒でしょう?という感じで。
しかし違うんです。
メジャーには精度があります。
JIS1級というのは、「目盛りの精度」で優れているということなんです。
許容差(誤差)が~mm以内ですよという話なんです。
そして1級の他に2級もありますよ。
また鋼製巻尺と繊維巻尺で違いがあります。
鋼製巻尺
鋼製巻尺はいわゆるコンベックスといわれる目盛りが金属でできた硬い巻尺です。
JIS1級
Lは長さ(m)のことです。
となると、
- 1mのメジャーでは±0.3mm
- 2mでは±0.4mm
- 10mでは±1.2mm
- 20mでは±2.2mm
以内の許容差であれば1級です。誤差がこれだけの間であれば1級とみなしますよ、ということですね。
JIS2級
2級の許容差は±(0.25+0.15L)mm
- 1mのメジャーでは±0.4mm
- 2mでは±0.55mm
- 10mでは±1.75mm
- 20mでは±3.25mm
以内の許容差であれば2級です。
繊維巻尺
目盛りの部分が繊維でできた巻尺です。お腹周りを測ったりして円形のものを測る巻尺ですね。
こちらも1級と2級があります。
さらに1種、2種という区分けもあるんです。
- 1種・・・線目盛り
- 2種・・・境目盛り(一定の長さを交互に異なった色で表して、色の境目を目盛り線の中心とする目盛り)
JIS1種1級
1種1級の許容差は±(0.6+0.4L)mm
- 1mのメジャーでは±1mm
- 2mでは±1.4mm
- 10mでは±4.6mm
- 20mでは±8.6mm
JIS1級2級
1種2級の許容差は±(1.2+0.8L)mm
- 1mのメジャーでは±1mm
- 2mでは±1.4mm
- 10mでは±4.6mm
- 20mでは±8.6mm
JIS2種1種
2種2級の許容差は±(1.2+0.8L)mm
JIS2種2級
2種2級の許容差は±(2.4+1.5L)mm
これらの情報はどこに書いてある?
これらの情報はどこに書いてあるのだろう?そう思うかもしれません。
メジャーには「JIS1級」の他に「B7512」と書いてあります。
この数字「JIS B7512」というのは、この「JISのB7512」という規格に適合していますよ、という表示なんです。
JISのB7512の規格はネットでも検索できます。ここにさらに詳しくかかれています。例えば以下の通りです。
- 1 適用範囲 1
- 2 引用規格 1
- 3 用語及び定義 1
- 4 種類及び等級 2
- 5 呼び寸法 3
- 6 性能 3
- 6.1 長さの許容差 3
- 6.2 直立性 3
- 6.3 目盛側面の真直度 3
- 7 目盛 3
- 8 外観及び構造 5
- 9 材料 6
- 10 測定方法 6
- 11 検査 8
- 12 製品の呼び方 8
- 13 表示 9
以上のように非常に細かく書かれています。ちなみに繊維巻尺は「B7522」という規格です。
まとめ
メジャーというのは誤差があるものなんです。
知らないと、メジャーというものはどんなものでも完璧に測れるものだと思ってしまいがちです。
正確に測りたいなら、やはりJIS1級品を購入した方がよいでしょう。100均とかではJISの表記がないものがありますよ。
参考になさってくださいね。