日本家屋ではクローゼットが増えていますが、上下2段に分かれている昔ながらの押し入れも収納に重宝します。
押し入れという言葉自体は良く使いますが、部分名称となると、なかなか分からないですよね。
ここでは部分名称と標準的な高さ・長さについても紹介します。
目次
押し入れの部分名称
押し入れの部分の名称は以下の通りです。
天袋(てんぶくろ)は押し入れの上部にある袋棚、収納棚のことです。
本来は床の間の違い棚の上についているものを指していたのですが、押し入れの上部の棚も天袋と呼ぶようになりました。
でも、天袋のない押し入れも多いですよね。
襖(ふすま)は木などで出来た骨組みに紙や布を張った建具のことです。
和室の仕切りに使われたり、このように押し入れの引き戸としても使われます。
襖についている、いわゆる取っ手は「引手(ひきて)」と呼ばれます。形に特徴があったり、模様が施されたりしています。
中板(なかいた)は押し入れの中を上下に分けている板です。押し入れの一番の特徴です。クローゼットには基本ありません。
前框(まえかまち)は手前側にある横木のこと。逆に奥側は後框(うしろかまち)と呼ばれます。
上がり框という言葉もありますよね。玄関でいう土間と床の段差部分にある横木のことです。
中板を外すとこの前框と後框と根太(ねだ)と呼ばれる部分が現れます。
根太は框と垂直に張られている下地材のこと。この部分で中板を支えているわけですね。
雑巾摺り(ぞうきんずり)は変わった名称ですが、床部分と壁部分に取り付けられている細い木のこと。
押し入れでいうと側面と奥側に取り付けられています。
雑巾で拭くと、その部分で摺(擦)れてしまうことからきています。
押し入れの標準的な高さは?
さて、押し入れの標準的な高さ・長さは以下の通りです。
- 間口(横幅)・・・165~180cm
- 上段の高さ・・・90~100cm
- 下段の高さ・・・65~75cm
- 奥行・・・80~90cm
下段の高さは前框の下部までの高さです。上段は前框の上部からの高さです。
上段は下段より高さがあるのが普通です。
下段が高くなってしまうと物を収納するのに苦労してしまいます。
日本人女性の平均身長は158cm程。框も10cmほど幅がありますから、あまり高いと実用性がありません。
例えば布団を毎日高い所に載せたり、降ろしたりするのは大変になってしまいます。
布団を下の置くのはNGです。押し入れは下にいくほど湿気が溜まりやすいです。
布団は上段に置くのが基本。布団自体も湿気を持っていますからね。
奥行は80~90cmと長さがあるのが押し入れの特徴です。
押し入れは寝具を収納するを想定していますから。
クローゼットだと奥行はないのもあります。クローゼットは衣類を収納するのが目的です。
まとめ
押し入れの名称について紹介しました。
部分名称となると、なかなか分からないものですよね。
高さ・長さについても参考にしてください。(おわり)
押し入れは奥行きがあり広いため、布団に限らず他の物もしたくなります。 例えば本を入れる場合、大量にあると重くなってしまいます。 そうなると押し入れの上段の重さはどれくらい耐えれられるのか心配になってしまいますよね。 上段 …